日本マンガの人気ぶり

今日は日本の新聞から、「拡大続ける『MANGA』仏作品にも大きな影響」と題する記事(共同通信配信、自分は『埼玉新聞』1月4日付け掲載のものを読んでいる)。全国紙と違い、共同は後々の検索が難しくなるので、敢えてデータの部分等をメモしておく。

  • フランスで日本のマンガの翻訳出版が始まってから約20年。一方日本のアニメ放送は約30年の歴史。
  • 1975年、「リボンの騎士」が日本アニメとして初めて放映される。
  • 90年代初めに「北斗の拳」等の作品が暴力的との批判を受け、日本アニメ放映が激減。以後マンガ出版が中心に。
  • 2006年、フランスでの日本マンガの販売部数は約200万部(前年比22%増)。毎月約100作の新作マンガが翻訳出版される。欧州の日本マンガファンは約60万人、その3分の1はフランス在住との推計も。
  • 他方、フランスを中心に100年以上の歴史があるマンガ「バンド・デシネ(ベーデー)」(bande dessinée, B.D.)は、2006年の販売部数が480万部(前年比9.4%減)。日本マンガの増勢傾向とは好対照。

この記事の特徴は、ベルギーの「タンタン」シリーズなどに代表されるベーデーと日本のマンガを、はっきり区別して扱っていること。仏和辞書でbande dessinéeと引くと「漫画」と出てくるので、両者の作風、また読み手の意識に違いがあることがわからない。日本マンガの専門店もあるそうだが、これは翻訳版の店ということだろうか。パリにはジュンク堂書店の支店もあって、在留邦人向けの日本語書籍を扱っているが、ここの地下はマンガ専門フロアになっていた。こちらにはフランスの若者も多く出入りし、独特の雰囲気をかもし出していたのを思い出す。