これは便利?!献立作成支援サイト

毎日の献立を考えるのがともかく面倒だ、という人はきっと少なくないことだろう。だからこそテレビの料理番組が何本も組まれ、本や雑誌にレシピ紹介が溢れているわけだが、それでも今一つ決められないという向きもあるに違いない。そこでフランスにおいてはこのたび、インターネットを使って自分(そして家族)にぴったり、かつ栄養バランスなども考慮した献立を組み立ててくれるサイトがオープンしたのだという。4月16日付のフリーペーパー『メトロ』紙は、便利そうで、でもちょっと意外性もあるこのサイトを紹介している(Un menu équilibré pour chaque jour à bas prix. Metro, 2013.4.16, p.13.)。
このサイトを立ち上げたのは国立健康予防教育研究所(INPES)で、その名も「メニュー・メーカー」と付けられている。作成を担当したアンヌ−ジュリエット・セリー氏は、「栄養士と協力して2000種類の料理をインプットしました。組み合わせで言うと100万以上の違った献立の組み合わせができることになります。糖分、脂肪、たんぱく質のバランスをきちんと考慮し、野菜や果物も含まれた栄養上完璧なメニューができます」と語り、なかなかに誇らしげだ。
実際サイトにアクセスして、まず自分の希望をインプットすると、それに応じて1人用から8人用まで、2日分から最長7日分(1週間)の献立が、材料や作り方のインフォメーションと共に打ち出されてくる。季節も適切に考慮され、旬のものが取り入れられた内容だ。1人1日(昼食と夕食)当たり6ユーロ以内に収めるという経済性も魅力であり、また忙しい人向けには、20分以内に完成するメニューのみを提供する設定も用意されている。そしてもう一つ有用そうなのが「買い物支援機能」。こうして出てきた献立に基づき、どういった材料をどれだけ買ってくればよいのかを一覧にしてくれる。そこから既に買い置きがあるものを除外してリストを完成させ、紙に打ち出したりスマホに転送したりすれば、もう買い忘れなど起こさないで済むというわけ。
自分たちが食べるものの選択をインターネット、あるいは国の機関のランダムリコメンドに任せてしまってよいのか、といった懐疑的な意見も出そうだけれど、そうはいっても今晩のおかずをどうにも思いつかないという場合は確かにある。そんなときにでもまずは気軽に触れてみる、使ってみる(公的な機関のサイトだからもちろん無料)というくらいの構えでとりあえずよいのではないだろうか。ちなみに日本人にとっては、フランスの普通の食生活のイメージを手っ取り早くつかみ、場合によっては実際に作ってみるなどといった利用法もありそうだ。