2011-01-01から1年間の記事一覧

ユーロ下がれば中古車売れず?

スイスの通貨高についてはこのブログで以前にも取り上げたとおり。その後、スイス国立銀行が対ユーロのレートに上限目標値を設定すると発表し、急激なスイスフラン高は一段落したような様相もあるけれど、なにせユーロを巡る情勢が不透明過ぎるだけに、安定…

ラグビーW杯成績の事前予測、その「情熱と冷静の間」

日本では開催前こそ多少盛り上がったとは言え、リーグ戦勝ちなしで予選敗退して以後はほとんど話題にものぼらないラグビーワールドカップ。実はサッカーW杯、オリンピックに次ぐ世界第3位の大会規模を誇るスポーツイベントである。フランスは、その起源が19…

今なぜか、税務当局への密告が増加中

企業の内部告発などが社会悪を明らかにする手段として注目される現代では、多少はイメージも変わってきているのかもしれないが、「密告」ということばなり行為にはなんとなく後ろ暗い雰囲気がつきまとう。ましてその密告が、道義的には正しい指摘であるにし…

欧州北部産ワインの専門店が新登場

本日は軽めの話題を一つ。ベルギーの首都で発行されている週刊無料紙『トリビューン・ドゥ・ブリュッセル』の8月30日版は、この街に新たに誕生したヨーロッパ北部地域産ワインの専門店について詳しく紹介している(Du vin, et du nord! La Tribune de Bruxel…

公共テレビ局重役が語るジャーナリズムの在り方とは

メディア環境が激変する中で、ジャーナリズムがその存在意義を問われている。ウェブ上におびただしい量の情報が飛び交い、個人が手軽に情報発信することも可能になった現代。新聞やテレビといった既存のメディアに人々が情報を依拠する割合が低下していると…

集住目指す国土計画の現実化はなるか

国土計画は国造りのグランド・デザインであり、ある意味で「国のかたち」をフィジカルに表していくための強力な手段とも言える。そしてもちろん、住みよい環境、経済的な豊かさを追求する上でも、国土計画が方向を左右する要素は少なくない。経済も社会も激…

街に居残るパリっ子たちが過ごした夏

かつてエリック・ロメール監督の映画を続けて見ていた頃、「獅子座」とか「緑の光線」といった作品を通じ、「パリっ子にとって、夏休みにパリに居続けることは、かなりわびしい」というイメージを植え付けられてしまった想い出がある。確かに、学校の夏季休…

関係業界が力入れる朝食市場の拡大

その昔、リンガフォンのフランス語版を勉強していた時(結局挫折したのだが)、「フランスの朝ごはんはクロワッサンとカフェオレだけで、味気ないことこの上ない」といったフレーズがあったように記憶している。そして御存知の通り、大方のフランス人の朝食…

気候がかくも深刻な影響を与える農牧業の深層

「春先の寒さが原因で何々が不作」、「夏場に雨が降らず何々の収穫に打撃」といったフレーズを、これまで何度となくこのブログの中で書いてきた。確かに農牧業にとって、天候の良し悪しは作柄に決定的な影響を与えるものであり、しかも近年は「異常気象が常…

無許可露店、一斉摘発を敢行も効果は不明

エッフェル塔周辺で営業許可を得ていない露店が不審な物売りを行っている件については、つい最近取り上げたばかり(当ブログ8月18日付参照)。その時の新聞記事では、ちらしやポスターによる観光客への(そうした物売りから土産など買わないようにという)啓…

手作り風非宗教結婚式が盛んに

ヨーロッパのキリスト教国での結婚式は2段階、公共的に結婚の事実を確認するもの(市長の前で宣誓等を行う)と、教会で執り行われるものに分かれているというのはほぼ周知のことだろう。しかし、特に若者の間で教会離れが進んでいる昨今、このような結婚式の…

バルザックの家の将来に暗雲か

パリ16区、パッシー駅からほど近いレイヌアール通りにある「バルザックの家」は、文豪オノレ・ドゥ・バルザックが1840年から7年間住んだ場所を記念館として整備した施設。パリ市が管理運営し、文学愛好家や観光客が年間5万人以上も訪れるスポットで、最近は…

「ミス・スイス農民」、1年間の活躍

ふるさと振興、観光宣伝のためのヒロインとして「ミス○○」的なものが日本の各地で選ばれ、活動している。地域の特産品を持ち、全国をPRして回ったりしている彼女たちへの地元の期待には大きなものがあるのだろう。今回はこれと似たような話題。8月11日付のス…

民放人気NO.1ラジオ局が開局20周年を祝う

ベルギーの民間放送ラジオBEL-RTLについては最近当ブログ(7月21日付)で取り上げたばかりだが、同局は今年の9月でちょうど20周年を迎えるのだという。フランスやベルギーのラジオ界は、長いこと続いていた公共放送の半独占状態が、80年代から90年代にかけて…

格安航空会社サイトでの不透明な運賃表示

ヨーロッパの代表的な格安航空会社イージージェットが、スイス関係便等で大規模な運航混乱を招き、社会的に批判された件は当ブログでも紹介している(2010年10月2日付)が、またもや同社が槍玉に上がっている記事を発見。8月11日付の『ル・マタン』紙は、こ…

ますます登用されるファン−ロンパウ大統領の「秘訣」

8月16日、フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相が会談、加盟国の財政安定化等を目的として「ユーロ経済政府」を設立し、その議長として欧州理事会議長(EU大統領)であるヘルマン・ファン−ロンパウ氏を想定するとの方針を提案したことは、世界的…

夏休み宿題帳は役に立つのか

児童生徒の皆さんは夏休みの宿題を無事終え、新学期を迎えたのであろうか?いずれにしても、ドリルやら自由研究やら、日本の小中高校生にとって、夏休みと宿題は多くの場合切っても切れない関係にある。他方ヨーロッパでは、夏休みが年度の替わり目に当たっ…

企業統治の在り方論じるブログを紹介

コーポレート・ガバナンス(企業統治)というと、近年のグローバリゼーションの流れ、また数々の不祥事等の経緯を受けて、経営の分野でも特に話題が多い領域。国際標準化がテーマになることも少なくなく、EUでは各国ごとに異なっている企業統治のシステムの…

強盗による襲撃続く薬局の困難と対処法

日本で比較的安易に盗犯が侵入する場所というと、まずはコンビニエンスストアが挙げられるのではと思う。深夜早朝に比較的スタッフが手薄で、客も少なく、かつレジに現金をある程度抱えている点などが犯罪を誘引する主な要素なのだろう。これがブリュッセル…

道路整備反対の市民運動を有名作家が支援

以前このブログで、ブリュッセルの並木について定期的な調査が行われ、傷みがひどい木は植え替えることで倒壊等の事故防止が図られているというレポートを伝えた(5月26日付)。これは環境管理センターが判断して、必要最小限の植え替えを行うために伐採を実…

コメディ・フランセーズ衣装の展覧会開催中

御覧のとおりこのブログでは、筆者自身の興味関心(有り体に言えば「行ってみたい」ということ)から、美術館・博物館や展覧会に関する話題が見つかると、割によく取り上げるようにしている。今日もこのテーマで1件。8月3日付の『ラ・トリビューン』紙は、パ…

ロレアル社が新展開するニッチ的販売戦略

ロレアル社と言えば、ヘアケアや香水など幅広い分野に展開している世界最大の化粧品メーカー。日本でも著名な看板、「ロレアル・パリ」(LP)の他、ランコムやザ・ボディショップなどのブランドも傘下に収め、グループ企業として強力な経営を展開している。…

気をつけたい自費出版の「落とし穴」

メディア環境の変化に伴い、多少は様相が変わってきているかもしれないが、本を出版するということは、多くの人にとってなお、ある種のあこがれであり続けている。日本ではここ数十年、自費出版ブームといった状況が生じており、数多くの自費出版本が発行さ…

「1スイスフラン=1ユーロ」は到来するか

通貨市場におけるスイスフランの一人勝ちと言える状況が顕在化している。周知の通り、ギリシャをはじめとするユーロ域内各国の財政事情悪化と困難を極める救済策、深刻さを増す米国の債務問題、日本で継続する経済不振と震災による打撃といったように、主要…

『ブランド王国スイスの秘密』

磯山友幸『ブランド王国スイスの秘密』(日経BP社、2006)読了。著者の磯山氏は日本経済新聞記者で、本書は2002年から2年間、チューリッヒ支局に勤務した際の取材等に基づいて執筆されている。一読、問題意識が非常に明確であり、それに基づいてスイスという…

エッフェル塔周辺の物売りに要注意!

パリの主要観光地、特にエッフェル塔下の広場付近に、怪しげな物売りが多く出没していることは、日本人観光客にもそれなりに知られて来ているらしい。もしそうならば、興味がなければ買わない、ツーリストの立場としては一応それで事が足りるような気がする…

雨の日は絵葉書を買って

観光地など、場所に関する写真や画像情報がネット上などに溢れかえっているのが現代ではあるけれども、それでも絵葉書はあまりすたれることもなく、旅行先での必須アイテムであり続けている。特にヨーロッパの場合、ヴァカンスは観光地巡りというより、居心…

ディジョンFCO、昇格後も地元は地味な反応

海外サッカーに興味をお持ちの方ならもちろん御存知のはずのディジョンFCO。今年から松井大輔選手が加盟して、日本での知名度が一気に上がったチームである。ブルゴーニュ地域圏の中心地を本拠とし、1998年の設立後、約10年間でフランスアマチュア選手権、フ…

大型車の危険な運転ぶりに不満多し

高速道路などを走っていてよく感じるのは、トラックやバスといった大型車を上手にかわしつつ運転するのはなかなか難しいということ。もちろんこれは日本だけの話ではなく、フランスでも似たような状況が起きているらしい。特に渋滞の時などに大型車と折り合…

小学校の授業時間増を巡り州民投票実施へ

学校の時間割というのは、国によって意外に差異のあるもの。日本ではウィークデイにもれなく授業があり、その分(特に低学年は)終業時刻が早い傾向にあるのと比べ、ヨーロッパは(国別の差異はあるが)平日でも休みの日があったり、その埋め合わせで1日の時…